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LITERALLY

知っておくと楽しい知識をまとめて紹介

「旅に持っていきたい本」おすすめの10冊を選んでみた

03730373 | Flickr - Photo Sharing!

昨年、制作活動を兼ねて8カ月間かけて世界を放浪した。安旅だったということもあり、移動時間など空き時間がたっぷりとあったから、本を何十冊も読んだ。同じ本でも日本で読むのと、海外で読むのとでは感じ方が大きく違う。色んな本を読んだが特にぼくは旅をしている間に、旅について書かれた本を読むのが好きだ。細かく感動的に描写されている情景や雰囲気が、今自分がまさに体験しているものなんだと感じると旅がますます楽しくなる。

そんなことをふまえて、今回はぼくが旅先で読んで感動した本を10冊厳選して紹介する。

必ずしも旅についての本ではないこと、あくまでも個人の感想ということにご注意を。

 

1.100年前の世界一周

【Amazon】一〇〇年前の世界一周

1905年、とあるドイツ人の青年は世界一周の旅に出た。まだ、海外に出ることが難しく、一国に渡航することさえ珍しかった時代。彼はまだ発展していない中国や日本、インド、アメリカなど異国の風景を写真に収めた。たまたま、ぼくが旅で訪れる予定の国が多かったこともあり、出発直前に本屋で見つけ衝動買いしてしまった。結構な厚みがある本なので、旅中バックパックに入れて持ち運ぶのには苦労したが、インドやアメリカを訪れる直前にこの本を読むことで、その国への興味が一層湧いてきたものだった。写真が美しかったこともあり、定期的に旅・撮影のモチベーションアップも兼ねて読んでいた。

100年以上前の日本は、現在の日本と大きくかけ離れていて、誰でも「本当にこんな街並み、こんな服装をした人達が存在したんだ」と驚いてしまうはず。

 

2.もの食う人びと

【Amazon】もの食う人びと (角川文庫)

現地の人々と同じ食べ物を、同じ場所で、同じスタイルで食べるために世界を放浪したジャーナリストのルポルタージュ。過酷な環境の中、なんとか食いつないでいく人々の現実を、できるだけ同じ目線で著者が淡々と綴っていく。薄暗い表紙や本の要旨から、とてつもなく重苦しく古典的な内容かと思っていたが、文体が軽やかでどんどんと読み進めることができる。

普通に旅をしても、現地の家庭料理を食べる機会はほとんどないのかもしれないが、現地の人と同じ目線で食事をすることで新しい発見があるのだと知った。この本を読んでから、その場所に住む人々のごく当たり前の生活を体験しようと、カウチサーフィンなどを使ってホームステイなどをさせてもらう機会が増えたと思う。

 

3.とんび

【Amazon】とんび (角川文庫)

旅とは関係ないが、家族と少し離れて読むと一層心に沁みる小説ということで選んでみた。主人公は、不器用ながらも家族を心の底から愛するごく普通のお父さん。何度も失敗しながら、もがきながら、一生懸命息子を育てていくヤスさんの姿には、本当に勇気を貰える。一部を除けば淡々としたよくあるような家族の風景を、小説として「続きが気になって仕方がないストーリー」にできる重松清はさすが。この本を読んで父の気持ちが少しわかったような気がする。登場人物のたえ子さんの「山あり谷ありのほうが、人生の景色がきれいなんよ」など、名セリフが多いとも思う。

  

4.冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見

【Amazon】ジム・ロジャーズ世界大発見 (日経ビジネス)

世界的に有名な投資家がジム・ロジャーズの116カ国を車で放浪する旅行記。ジム・ロジャーズが旅中の出来事や、現地の人々との触れ合いから各国の経済を洞察していく様子はとても勉強になるし、旅行記として単純に楽しめる。歴史、地理などに関する素養も半端じゃなく、世界の国々について知識を深めるのにも良い。漫然と旅をするのも魅力的だが、目的を持って、自分なりの芯を持って世界を見れば、より旅は充実するのだと感じた。旅行自体は10年以上前のことなので、当時の予測が合っているか答え合わせをするのも面白い。

 

5.モーターサイクル・ダイアリーズ

【Amazon】モーターサイクル・ダイアリーズ (角川文庫)

2004年に公開された大ヒット映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」の文庫本版。キューバ革命の英雄「チェ・ケバラ」は、23歳の医学生のとき、友人と中古のバイクで南米1000km縦断の旅に出る。人の温かさに触れ、現実を知り、やんちゃながらも素直な優しさで、何か人生の使命感に気づき始めるチェ・ゲバラ。無計画に、見知らぬ世界に果敢い飛び込んでいく二人に、旅のエネルギーをもらった気がする。

ぼくは定番の「深夜特急」も好きだが、個人的にはこの本のほうがシビレた。南米に旅行に行く前にはチェ・ゲバラの本1冊くらいは必読かもしれない。

 

6.ぼくの出会ったアラスカ 

【Amazon】ぼくの出会ったアラスカ (小学館文庫)

アラスカを心から愛し、皮肉にもアラスカでヒグマに襲われ亡くなってしまった写真家の星野道夫さんのエッセイ本。星野さんの純粋で真っ直ぐな考え方、アラスカで出会った壮絶な人生を乗り越えてきた人々の言葉、間に多く挟まれた美しい写真には、自然と惹きこまれてしまう。とくに野生動物たちの写真は圧巻で「この動物たちがいる大自然に飛び出したい」という欲求が収まらなくなる。ぼくがアラスカを訪れたのもこの本を読んだからだった。

 

7.今日も空は青いか

【Amazon】空は、今日も、青いか? (集英社文庫)

旅とは全く関係ないが、日本を離れてから日本の時事について書かれたエッセイを読むのは面白かった。もともとR25に寄稿されたエッセイを纏めた本なので、読みたいときに読みたいテーマを気楽に読むことができる。迷ってる若者と同じ目線に立って背中を少し押してくれるような意見、無理に頑張れとは言わないようなスタンスが心地良かった。個人的に、石田衣良の本は小説よりエッセイのほうが好き。

 

8.インドなんて二度と行くか!ボケ!

【Amazon】インドなんてもう絶対に行くか!! なますてっ!

「何も得るものはないけど面白い本」を一冊紹介。ぼくはこれまで人生で読んだ本の中で、これほど笑える本にはまだ出会っていない。著者が「ニートがインドに行ったらどうなるのか?」という疑問に体を張って挑むが、ひたすら悲劇が続く。少し誇張しているところもありそうだけど、面白いから良し。同シリーズの『アフリカなんて二度と行くか!でも、愛してる(涙)。』もかなり笑わせてもらった。ジンバブエで、お金を盗まれて警察に行ったら、占い師を紹介されてしまったりと、一貫して運が無い作者を応援したくなる。旅しているときに読むと元気が出るはず。

 

9.旅のラゴス

【Amazon】旅のラゴス (新潮文庫)

「旅のラゴス」は他のブログやメディアでも紹介されることが多い傑作作品だが、ぼくも例にもれずこの本の独特の世界観にどっぷりとハマッてしまった。ラゴスは高度な文明を失った代わりに、人々が超能力を持つ世界を放浪する。青年の頃から、老いても、現実を目の当たりにしても、その場所に大切なものがあっても、ラゴスは旅を続ける。主人公が一冊を通して淡々と歳をとっていく描写には、限られた人生の時間というものを強く実感した。この本を読んで見知らぬ世界への憧れが強くなり、また心ゆくまで旅に浸かりたくなった。

 

10.日本文化を英語で紹介する辞典

【Amazon】日本文化を英語で紹介する事典

外国人と仲良くなれば、お互いの国の文化や流行、国民性などについて話す機会がよくある。ぼくは英語はだいたい問題なく話せるのだが、日本について聞かれるとどうにも答えに困ることが多かった。とくに「芸者」や「能」などの文化については、ぼくたち若者自身ほとんど知らなかったため、このような本を1冊読んでおくと勉強になると思う(「SAYURI 」という芸者の映画が世界でヒットしたからか、芸者について聞かれることが多かった)。おかげで、ずいぶん現地の人たちや外国人旅行者との会話が広がりやすくなった。

 

こうやって書いていたら、 もう一度読み直したい本がいくつか。旅中に出会った旅行者と交換したりして、もう手元にない本があるのが残念…。