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LITERALLY

知っておくと楽しい知識をまとめて紹介

あなたが今すぐ会社を辞めたい科学的理由と、仕事が楽しくなるための処方箋

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人生における仕事のウェイトは”時間的”にも”精神的”にも非常に大きい。

就職すれば、望まなくとも仕事が生活の最優先事項になってしまう人は多い。一方で「仕事がつまらなくてもプライベートが充実してればそれでいいや」と思う人もいるだろう。
しかし厄介なことに、仕事に大きなストレスを感じていれば、そのストレスは段々とプライベートまでむしばむようになる。オンオフの切り替えは自分で思っている以上に難しい。若い頃は休日が終わる日曜日の夜から憂鬱になるだけで済むかもしれないが、職位が上がり責任が重くなれば、四六時中、趣味に打ち込んでいるときでも、家族といるときでも仕事が頭から離れなくなる。
退屈でもストレスフリーな職に就ければ良いのかもしれないが、そういうホワイトな会社は日本では驚くほど少ない(そして日本のプレゼンスが下がり、労働力が減少していく中、そのような会社がいつまでホワイトで居続けられるかは分からない)。

というわけで人生を充実させたければ、「プライベートだけ楽しければ良い」という考えではなく「仕事もプライベートもなるべく楽しいものにしよう」という考えを持ったほうがベターだ。

ではなぜ仕事を楽しいと感じられないのだろうか。今日にでも退職届けを出したくて仕方がないのだろうか。それはあなたの仕事内容と職場環境が以下の4つの条件を満たしてしまっているからだ。

 

あなたが今すぐ仕事を辞めたい科学的理由と、仕事が楽しくなるための処方箋

 

1. 何かをコントロールし、影響を与えている感覚が持てないため

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自分がなにかをコントロールする立場にあり、自分の仕事が社会に影響を与えているという感覚は、健康や幸福にプラスに働くことが科学的に示されている。

「力を発揮することーー変化させる、影響をおよぼす、ことを引き起こすなどーは、人間の脳に生まれつき備わった基本的な欲求の一つであり、乳児期以降のわれわれの行動の大部分は、コントロールへの強い嗜癖の現れの表れに過ぎない。

これは、ハーバード大学の心理学者ダニエル・ギルバート氏の「明日の幸せを科学する」の引用だ。

裁量の大きさは、コントロールしている感覚すなわち「仕事の充実感」に大きく影響する。例えば、もしあなたが職場で一番の若手で、自由に仕事をする権限も決定権も与えられていないのであれば、コントールしている感覚を持てず、仕事を楽しいという感じることは難しい(それでも自分の仕事が社会に大きな影響を及ぼしている感覚を持つ人もいるかもしれないが)。

逆に、コントロールしている感覚は刺激的で自尊心を満たすため、労働環境が劣悪であっても満足感を覚えてしまう場合もある。ブラック企業で「自分がいないと仕事がまわらないから」と寝食を惜しみ働く人のエネルギーは「自分がものごとをコントロールし、影響を与えている感覚による快感」から生まれるのだ。

また、ものごとを冷静に客観視する賢いあなたにとっては、とても残念なデータがある。それは「自分が与えている影響およびコントロールしている範囲を正確に予測できる人ほど、鬱病になりやすい」ということだ。自分の仕事が与える影響を客観的に判断できる能力が、結果としてストレスになってしまう。逆に「おれって今すごい仕事している!」「おれの仕事により助かっている人がたくさんいる!」と勘違いしてしまうような少々馬鹿な人ほうが仕事に充実感を感じやすいのだ。

処方箋

では、いかにして「自分がコントロールし、影響を与えている」感覚をもつか。もし年功序列の大手企業で、若手はコントロールすることが実際に許されていないのであればどうすれば良いのだろう。理想をいえば、普段の仕事で、小さなところでも自分でコントロールしている感覚を味わうように工夫すること。「自分が職場を整理整頓したことで社員の仕事の能率が上がった」というようなことだ。とはいえ、口で言うのは簡単。ブログで書くのは簡単。実際そんな優等生的なアドバイスは絵に描いた餅かもしれない。

それができないのであれば、やることは二つしかない。ひとつめに仕事を覚えて権限を持てるようになるまで1〜2年我慢すること。短い人生の、大切な数年間を捧げるに値するかどうかは迷いどころだ。また、もし「仕事がデキない」タイプの人なら、いつまで経っても権限は与えられないかもしれない。ふたつめに身も蓋もなくて恐縮だが、転職をすること。今より自分が影響力を感じられそうな会社に移るのだ。実力主義の企業、ベンチャー企業で働けば自ずと、自分の仕事がユーザーや社会におよぼす影響が見えやすくなる。

 

2. 承認欲求が満たされていないため

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人間は認められたい生き物だ。承認欲求は誰にでもある生理的な欲求であり、それを否定しようとしても難しい。人間は承認されていると感じることで、A10神経(快楽の感覚を与える神経)からドーパミンという快楽物質を分泌され、脳が活性化される。これが幸福感を感じさせ、やる気を引き起こす。

 

処方箋

承認されているという感覚を持ち、ドーパミンを分泌させるにはどうすれば良いのだろうか。「後輩を説教して自尊心を保つ」というのもひとつの手だろうが、後輩からしたら大きな迷惑だ。できる限り人に迷惑をかけず、職場で承認欲求を満たしたい。
そうなると答えとしては”仕事がデキる人”もしくは”周囲から愛される人”になるしかない。仕事がデキれば、自慢しなくとも人望が集まってくる。多くの人に頼られるようになり、自分の存在意義が感じられる。承認欲求は自然と満たされていく。周りを見ればわかるだろうが、仕事を楽しんでいるように見える人の99%は「仕事がデキる優秀な人」だ(あるいは自分は優秀だと思い込んでいる人)。

また、同僚は仕事能力と同じくらいに人間性を見ている。仕事ができないなら謙虚に人間性を磨こう。そして、皆から愛され慕われる人、「どこかぬけてるんだけどあいつがいないとなぁ...」と言ってもらえるような人になろう。周りから愛されている感覚により承認欲求は満たしていく。

 

3.「自分の居場所がある」という感覚を持てないため

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どれだけ仕事ができ、社会に自分の手で大きな影響を与えている感覚があり、上司から一目置かれていたとしても、職場の同僚たちのイジメにあっていたとしたら「毎朝、職場に行きたい」とは思わないだろう。人間は原始時代から、コミュニティーをつくり、繊細な人間関係を構築しながら生きてきた生き物だ。所属感への欲求は人間の本能であり、「自分の居場所がある」という感覚は幸せそのものだろう。
サザエさん症候群と言われるように、休日最後の夜「明日から仕事に行きたくない」と憂鬱になる原因のひとつは「先週と同じように職場に自分の居場所があるか確信を持てない」ことにある(もしかして自分が休んでいる間に陰口を言われてはいないだろうか、と考えてしまうなど)。自分の悪い休みが長くなればなるほどその不安は大きくなる。そのため長期連休明けの仕事はいつもにまして憂鬱に感じる。そして、1日職場に顔を出せばその憂鬱さはある程度和らぐ。

 

処方箋

仕事を楽しみたければ、人間関係を割り切らないほうが良い。
面倒でも、職場の人と良好な人間関係を築く姿勢をもったほうが後々楽になる。仕事が終わった後まで会社の人に付き合わされ、飲みニケーションなんて人によってははなはだ迷惑な話だが、たまーに参加してみると職場での居心地が少しよくなることもある。ただしお酒が入ったら説教を始めだす上司なんかと飲みに行く価値はない。ストレスがたまる上、お金も時間も奪われ、余計に仕事が憂鬱になるというマイナス効果しかないからだ。
もし、あなたが新しい職場に入ってきたばかりなのであれば、居心地の悪さに少しばかり耐えてみよう。職場にいる時間の長さと、「自分の居場所がある」感覚は基本的に比例するのだ。

もし、その居心地の悪さの原因が「職場で陰湿ないじめが横行しているから」なのであれば、鬱病にならないうちに今すぐにでも会社を辞めたほうが良い。そんな職場に馴染めたとしても、人間性が腐り、人生を台無しにしてしまうことになる。 

 

4. ブラック企業に勤めているため

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前述の(1)~(3)を解消しただけでは、多くのブラック企業が残ってしまう。これは必要条件ではないかもしれないが(ブラック企業で仕事を楽しむ人はいる)、便宜上4つめとして入れておくことにする。

もし長時間労働×低賃金のダブルパンチのブラック企業に勤めていて、会社をいますぐ辞めたいなら安心してほしい、あなたはまだ正常だ。鬱になる前に、すぐに辞めよう。仕事を楽しみ続けるには、大前提として心身ともに健康でなければならない。
まずブラック企業に蔓延する「寝食を惜しみ仕事に打ち込むことが正義」という価値観に染まってはいけない。世の中には、睡眠不足を甘くみている人が驚くほど多いと思う。睡眠不足は身体だけの問題ではない。睡眠不足は人を悲観的にする。 睡眠時間がうつ病の発生率を高めることは多くの研究で統計的に示されている。 また睡眠不足により神経は麻痺し、食欲が満たされなくなる。すなわちメタボになる。健康を害しては、仕事を楽しむなどと悠長なことは言ってられなくなる。過労で倒れないこと、うつ病にならないこと、この二つは最も優先順位が高い項目なのだ。会社の命運をかけたプロジェクトより、昇進することより、あなたの健康がいちばん大事なのだ。

そして低賃金。「お金がなくても幸せになれる」「仕事より成長。成長すれば後から何倍にもなって返ってくる」という、中小企業の社長たちの何の根拠もない言説を決して信じてはいけない。満足な賃金を社員に払う体力がないから、そうやって言い訳するしかないのだ。そもそも成長とは何なのかまず問い詰めるべきだ。語学力なのか、調整力なのか、プログラミングスキルなのか。そして、なぜそれが他の会社より身につくのか。たとえ明確な何かの成長を提示できたとしても、成長をウリにするような企業では基本的にあまり成長できない。

 

処方箋

不運にもブラック企業に勤めてしまっているあなたは、手遅れになる前に、鬱病になる前に、転職するしかない。転職サイトに登録して(リクルートエージェント)すぐに転職活動を始めよう。

 

これらの条件が解消されればどんな仕事も楽しく感じられる

「やりたいことをやらなければ仕事は楽しめない」と思っている人も多いだろうが、そんなことはない。やりたいことに縛られ自分探しを続けるより、4つの条件を1つでも多く解消できるよう戦略を立てた方が良い。やりたいことをやっているという人も、”やりたいこと”それ自体よりも「自分の得意分野により世間に大きな影響を与えている感覚」あるいは「自分の能力が認められること」にやりがいを感じているのかもしれない。

自分の仕事が誰かに影響を与えているという感覚をもつことができ、
職場の人たちにあなたの能力や才能が認められており、
職場に自分の居場所を感じられ、
そして心身ともに健康であればどんな仕事も楽しく感じられるものだ。 

 

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