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ブログ飯についての考察:ブログを軸に収入を得て生きて行くための戦略

TIPS

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ブログで収入を得て生活していくことをブログ飯と呼ぶようだ。で、そのブログ飯が簡単やら絶対無理だやらの両極端な意見がときどきネット上で浮上する。お互い放っておけばいいじゃないかと思うのだが、ぼくもこれについて口を挟みたくなった。なぜって、それらの記事の大半が「ブログ飯で生きて行くことを決めた自分を正当化するもの」か「ブログで楽に稼いでいる人をねたみ、身を粉にして働く自分を正当化するもの」どちらかで、個人的な感情がたっぷりと入っているものだからだ。言い換えれば、ニュートラルな立場からの意見じゃないのだ。だから、ぼくは今回、できる限り中立に、現実的にブログで稼ぐということについて書く。

 

ブログ飯は可能なのかということ

まず、ブログ飯は絶対無理ではない。根拠は明白。実際にブログ飯をしている人がいるからだ。それも日本だけでも数百人という単位で存在するからだ。ブログだけで月に100万円以上稼ぎ、その収入で家族まで養っている人が実際にいるからだ。ぼくもこのブログだけでブログ飯ができるくらいの収入はある(サロン運営もしていないし、情報商材も販売していない)。実際にブログ飯をやっている人がいるのだから、不可能とは言えない。やり方次第では可能と言える。もし、軽い気持ちでブログで生きていこうとする人たちを止めるのであれば、強調すべきはその「難しさ」のほうだろう。

 

では、ブログ飯は難しいのか。これがあいにく、現状そこまで難しくない。秀でたスキルがなくても誰でも始められ、続ければ少しずつ収入は増える。スキルよりも頻繁に更新するだけの気力とかけられる時間がものをいう。そういう世界だ。

ただし、これは今までの話。この難易度は少しずつ上がり始めている。理由は2つある。ひとつめに、参入が増えているため。多くの人が「ブログは儲かる」と聞き、ブログを始めるようになった。その中には天才的な文才や、ユーモアや、一流のスキルを持つ、優秀な人たちも混じっている。個人だけじゃない。多くの企業がオウンドメディアなどWebメディアを運営するようになった。企業はマンパワーをふんだんに注ぎ、システマチックに、毎日メディアを更新し、多くの読者を集め、SEOを強め、グーグルの検索順位上位をかっさらうようになった。この流れはもうしばらく続くはずだ。

ふたつめに、ブログのマーケットの拡大がほぼ頭打ちとなってきているため。スマートフォンが普及し、ゲームアプリだけでなくWebメディアのマーケット規模も数倍にも拡大した。当然そのWebメディアを通して稼ぐ人も何倍にも増えた。しかし、誰もがスマホを所有するようになった今、これ以上のWebメディアマーケットの拡大はあまり期待できない。ここからは、そのマーケット内でのパイの取り合いになる。一旦大きく開かれたブルーオーシャンは、少しずつ赤に染まってきているのだ。

まとめると、ブログ飯は可能。そして、現状さほど難しくもない。ただし、今後その難易度は上がっていく。

  

ブログ飯のリスク

ブログ飯はやり方次第では可能だ。ただし、ブログの収入だけで生活していくというのは、おそらくブログメサー(ブログ飯をしている人のことをブログメサーと呼んでみる)の方が思っている以上にリスクは大きい。リスクの捉え方は人それぞれで一概に言い切ることはできないが、”ぼくなら絶対に家に引きこもってブログだけを書くブログメサー”にはならない。理由を3つに分けて説明する。

 

1. 高頻度更新で、コンテンツの質を保つことの難しさ

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ひとつめに、ブログのコンテンツは有限だからだ。ブログを書くというのは、あなたの生活や仕事、知識、価値観、アイデアをコンテンツにする行為に他ならない。ここで重要になるのは「コンテンツは希少性が高ければ高いほど、価値が出る」ということだ。他の人には書けないこと、もしくは他の人がまだ書いていないことだからこそ、固定の読者がつく。ブログで食べて行きたければ、あなたは他の人が書けないようなコンテンツを生み出し続けなければならない。

文才があるならいい。どんなテーマで書いても他の人には書けないことになるからだ。また、類稀なる知恵と考察力を持っているならいい。ニュースに自分の考えをコメントするだけで、それ自体がとても価値のあるコンテンツになるからだ。もし、文才も知識もないなら、他の人には経験のないような体験や他の人には思いつかないようなアイデアをコンテンツにしていくしかない。

他の人には書くことのできない過去の体験、仕事のコツ、学んだこと、アイデアなどを書こうとしても、家やカフェでブログだけ書く生活をするブログメサーの人たちは、すぐにネタが尽きてしまう。なぜなら、家とカフェを往復し、たまに旅行に出かけても、他の人とは一線を画した体験を仕入れることができないからだ。それらのネタが尽きたときに何を書くのか。これはほとんど例外なく、次のようなことをひねりもなく更新するようになる。

・インターネットでの最近のニュースをコンテンツにする

・ブログで稼いでいること自体をコンテンツにする

・ブログのコツをコンテンツにする

・読んだ本や漫画、見た映画のことをコンテンツにする

・最近行ったお店のことをコンテンツにする

そのため、個性がなくなっていく。個性がないということは、誰でも参入できるということを意味する。

イケダハヤトの場合、こういうコンテンツばかりでも、イケダハヤトの希少な生き方自体コンテンツになっているため、ブログの記事の質自体は読者の数とは関係ない。「炎上しながらも、豆腐のメンタルではなくこんにゃくメンタルを持ち、周りの批判に心を折られずに、好きにブログを書き続け収入を得る」彼の生き方自体がコンテンツになっているのだ。そのため、どれだけ質の低い記事を書いても、イケダハヤトファンが読んでくれる。しかし、イケダハヤトに憧れて、イケダハヤトと同じような記事を書いたところで、イケダハヤトが既にその生き方を実践し、広く発信しているため、希少性はない。つまり第2のイケダハヤトにはなれない。

 

もし、ぼくがブログメサーになったならどうするか。まず、日本を出る。あまり日本人が知らない中南米のグアテマラやアフリカのマダガスカルかなんかに居を構えて、現地での生活を実況中継する。その国の文化や人々の価値観に焦点をあて、日本にいるブロガーたちが書けないような記事を書く。

あるいはジムロジャーのように2〜3年かけてじっくり世界を周り、世界の経済や文化についての考察を書き続ける。

あるいは、ニューヨークに住み、流行好きの日本人に向けて、ブルックリン大好きな日本人に向けて世界最先端の流行を発信し続ける。

あるいは、シリコンバレーやフィンランドにホームステイし、ベンチャー企業を1日1社訪問し、今後流行しそうなサービスやテクノロジーを紹介し続ける。

あるいは、日本全国を旅しながら1年間毎日キャンプを続け、日本の全キャンプ場のレビューを書き留めた日本1の「キャンプデータベースブログ」を作る。

そして、僕ならそもそもブログ1本で生きていこうとはしない。何か自分がやりたいことをやり、そのバックアップや、プロモーションツール、考えの整理のためにブログを使う。もしくは、本当に自分のやりたいことをやる過程で、最適な発信方法がブログだった場合にブログを活用する。毎日、自宅や同じカフェに入り浸り、同じ人とだけ会い、同じように「ブログの編集画面」に向き合うなんて1回きりの人生がもったいないじゃないか。

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2. グーグルに見放されるリスク

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ブログ1本で生きていくということは、サイトに人を集め続けなければならないということだ。サイトに人が集まれば、グーグルアドセンスのインセンティブレートが下がろうが、Amazonアソシエイトがなくなろうが、なんらかの形で収入を得ることができる。逆にサイトに人が集まらなければ、どれだけ戦略的に広告を貼ろうが大した額にはならない。

現状、多くのブログメサーたちはSEOを強化し、検索順位上位を取ることで効率的に人を集め、高収益を上げている。記事に魅力がなくとも、バズるような記事を書かなくとも、コツコツ書いていればグーグルがたまには上位表示してくれ、そこそこ人が集まってくる。だから根性さえあれば、ある程度は稼げるようになる。ゆえにブログメサーの数は年々増えてきた。

しかし、この検索順位のルールは全てグーグルが決めているわけだ(ヤフーもグーグルの検索アルゴリズムを使っている)。グーグルがアルゴリズムを変えれば、一気にPV数が半分以下になるかもしれない。グーグルがサイトをスパム認定したら、PV数及び収入は10分の1以下になるかもしれない。このリスクは甚大だ。

だから、ブログメサーはグーグルさんの顔色をうかがって、グーグルさんに気に入られるようなブログサイトをつくる。急に検索順位が落ちれば、グーグルさんに何か悪いことをしたのか、何が嫌われた原因なのか必死に探る。数ヶ月に1回のパンダアップデートは、あたかも会社での人員整理(リストラ)のようなものだ。そのたびに自分の首が切られないか怯えることになる。果たしてそれは本当に自由なのか?もともと「自由になるために」「やりたいことをやるために」会社を辞めてプロブロガーになったんじゃないか。実は会社にいたとき以上にルールに縛られているんじゃないか。書きたいことよりも、グーグルさんに気に入られることばかり書いてるんじゃないか。

じゃあ、ぼくがブログメサーになったらどうするか。”ブログ収入に依存するブログメサー”であることから少しでも早く抜け出そうとする。

 

3. スキルが身につかないリスク

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ブログだけで数十年間稼ぎ続けることはとてつもなく難しい。これは間違いない。だから、ブログ1本では食べていけなくなったときに、稼いでいくだけの能力を身につけたい。しかし、あいにくにもブログを書くだけで身につくスキルなんてものは殆どない。

  • 文章力:内容にもよるが、10年間毎日ブログを書いたとしても、人を惹きつける文が書けるようになるとは限らない。生活を綴ったり、商品を紹介しているだけでは文章力が向上しない。魅力的な文章は、思考の深さや論理性から生まれるのだ。
  • 思考力や洞察力:これらの能力は筋トレと同じで、脳に多少の負荷を与えて、ウンウン言いながら考え抜くことで身につく。Webや本で仕入れた知識をブログに書き写しても、他の分野に活かせるような思考力、洞察力は身につかない。
  • Webの知識:ブログ界隈やグーグルの検索アルゴリズムについては詳しくなるかもしれないが、それらの知識に普遍性はなく、5年後には跡形もなく時代遅れの知識になってしまう。

はっきりと言って、日々ブログだけ書いていても、汎用性の高い能力は身につかない。いざブログで稼げなくなったときに、新しいビジネスを始めようとしても、それを始めるだけのアイデアもコネクションもスキルもないかもしれない。どこかの会社に就職したとしても、一度「ブログで楽に稼ぐ」という甘い汁を吸ってしまった中では、会社で働くということに大きな苦痛を感じるかもしれない。

じゃあ、ぼくがブログ1本で生活をするブログメサーだったらどうするか。ぼくなら3年後には稼げなくなるものだと想定して、3年以内に5千万円貯金できるだけ稼ぐ。ブログ収入がなくなれば、悠々と次のビジネスを模索する。

 

ブログを軸に生きていくための戦略

まとめる。ブログ飯をしていきたいなら、ブログで月数十万円儲けたからといって、そこにあぐらをかくのはやめたほうがいい。率直に現実を見て、どうやって自分の理想の生活を送り続けられるのか徹底的に考えたほうがいい。ブログを書くことを軸にしていきていきたいなら、他の誰にも真似できないような人生を送り、他の誰にも真似できないようなコンテンツを書き続けたほうがいい。たとえ、ブログで稼げなくなっても誰かがあなたの能力を必要としてくれるように、好奇心を失わずに、本を読み、学び、様々な経験をして、魂をこめて1つ1つの記事を書いたほうがいい。

そして、会社で汗水垂らして働く人を決して馬鹿にしないほうがいい。ブログで稼ぐことができるのは、身を粉にして働く人たちが、あなたのブログを通してその収入の一部を費やしてくれることで成り立っているのだ。

 

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