読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

LITERALLY

知っておくと楽しい知識をまとめて紹介

これからの検索エンジンとSEO 〜ブログ・Webメディアの未来〜

f:id:tsukuruiroiro:20161206231836j:plain

WELQをはじめとするDeNAのキュレーションメディア騒動があったことだし、ここらでWebメディア、ブログ、そしてそれらの運命を左右する「SEO(検索エンジン最適化)」について考えてみようと思う。

 

グーグルの精度はまだ低い

グーグルの圧倒的なブランドゆえに、検索エンジンは万能だと勘違いされがちだ。そのため、WELQ騒動みたいなことが起こると「やっぱり検索エンジンは信頼できないものなんだ」と失望が大きくなる。しかし、グーグルが2010年頃に小手先のテクニックだけで検索上位を勝ち取ってきたスパムサイトを一掃したことからも分かるように、グーグルは進化を続けている。

もちろん進化といっても、精度が上がり続けているわけではない。検索エンジンのアルゴリズムは、トレードオフの連続だ。被リンクを重視すれば、歴史の長いWebメディアばかりが上位を占め、キーワード密度を重視すれば意図的な操作が行われ、滞在時間を重視すれば長文記事ばかりが上位に上がってしまう。あちらを立てればこちらが立たず。仕方がなくそれらの指標のバランスを取り、無難な検索結果を表示しているのが現状だろう。

 

検索エンジンとSEOの未来

しかし、検索エンジンは、そう遠くない未来に、ブレイクスルーを迎えることになるだろう。そのブレイクスルーを引き起こすものは、いわゆる「人工知能」だ。

Google翻訳の精度が、ディープラーニングにより驚くほど向上したことは記憶に新しい。単語の並びなど、文脈を考慮して翻訳ができるようになったのだ。未だに精度向上の余地があるが、さらに精度が上がればこの技術は検索エンジンに活用できる。

ざっくりと言えば、「人間の感覚に近い形で、記事の評価をすることができる」ようになる。 

1つめに、文法や単語の正誤判定。誤字脱字や、文法の誤りがあまりに多ければ、あるいは文章の繋がりが不自然であれば検索エンジンに低く評価される。

2つめに、文脈を理解し、ページ内容を詳細に把握すること。「この記事は何について書いているのか」を詳細の読み取る。これによりキーワード密度なんて工作可能な指標に頼らずに関連度を測れるようになる。言い換えれば、検索クエリ(検索されるキーワード)によりマッチした検索結果を返せるようになる。

3つめに、ネット上にある膨大な記事との比較。他のサイトから文章をコピペし、語尾をちょろっと変えたところで、他のサイトから文章を引っ張ってきたことはいとも簡単に見抜かれてしまう(今もある程度はこれができるだろうが、もっと精度が高くなる)。コピペばかりしているメディアは検索圏外に一気に飛ばされることになる。

 

現在の検索エンジンは、①テクニカルなページの構造(タイトル内のキーワード、キーワード間の距離、見出しの使われ方、見出し内のキーワード、本文のキーワード密度など)と、②ユーザーが残した指標(直帰率、離脱率、滞在時間、ページを離れた後に同テーマの検索を続けるかどうかなど)と、③被リンクを見ることでしかページ評価ができない。

①は、SEOに詳しい人は意図的に操作ができてしまうし、②は必ずしも記事の精度を測るとは限らないし、ある程度のアクセスがあるページで無いと正確に測ることができない。③の被リンクは、お金を出せば買うことができてしまう。

これらの指標だけでは、サイトの評価を正しく測ることは難しい。これに加え、検索エンジン自体が人間の感覚に近い形で記事を読むことで、より検索上位に高品質な記事が並ぶことになるだろう。

 

検索エンジンは画像の内容まで評価するように

検索エンジンの課題の1つに「画像の取り扱いの難しさ」がある。Webページにおいて写真やイラスト、図表は分かりやすく表現をするために欠かせない要素だ。

しかし、検索エンジンでは現状、画像の意味や、画像のクオリティ(図表の分かりやすさやイラストの精度)を読むことができない(というより技術的にできても、まだ読んでいない)。「画像が何を表しているか」を検索エンジンに伝えるには、imgタグのalt属性(画像が表示されなかったときの代替キャプション)を書き込むしかない。

とはいえ、すでにGoogleの画像認識技術はかなり精度が上がってきており、画像の内容や画像に映っているものを高確率で判別することができる。もちろん、画像内のテキストを読むことも難なくできるはずだ(手書きの文字は、むずかしい場合がありそうだが)。

【参考】Cloud Vision APIの画像認識精度を試してみた

そう遠くない未来、Googleはページ内の画像内の内容まで読み込み、ページの評価を決定するようになるかもしれない。説明を助けるための適切な「イラスト」や「図表」を使うことが、より高く評価されるのだ。

 

既存の評価指標の測定精度も上がる

もちろん、既存の評価手法の精度も上がるだろう。「読み手がそのサイトで満足できたのかどうか」というのは、今より高精度で統計的に測られることになる。具体的にはユーザーのサイト上、検索エンジン上の動きから満足したかどうかを的確に測るのだ。不自然な動きは、外れ値として扱われるため、検索順位を上げるために意図的にサイトに長く滞在したり、サイト内をぐるぐると動き回っても効果は乏しいだろう。

これらの理由から、小手先のSEOテクニックの効果は薄くなり「ユーザーが求めているコンテンツを作る」ことが最善のSEOになる。文の長さよりも、キーワードの密度よりも「ユーザーを満足させること」が何より重要なSEO対策になるのだ。

 

ユーザーに余計なストレスを与えるようなページは圏外へ飛ばされる

ページビュー数を稼ぐために、1ページをいくつにも分解したような記事、サイトに訪れる前に無理やり広告に繋がれるようなメディアは検索圏外へと飛ばされることだろう。理由は単純。読み手が満足せず、それを検索エンジンが読み取るからだ。

たった3分で読める記事が5ページに分けられて掲載されることを望む人がいるはずがない。ページを開けばいきなり全面に広告が表示されたり、動画が流れ出せばストレスを感じないはずがない。

収益を上げるためにユーザーにとって不快な仕掛けをするようなWebメディアは、ハイクオリティで分かりやすい記事をストレスフリーな形で提供するWebメディアに敗れ、検索圏外へ飛ばされる。そして、これらのメディアは検索圏外へ飛ばされて、ようやく収益のためにストレスフルな広告を貼ることを諦め、コンテンツを作り込むようになるのだろう。

 

文章より、図、写真、イラスト

サクッと「かわいいイラスト」や「4コマ漫画」を書けるというのは、これからの時代ものすごく価値のあるスキルである(もちろん僕にはこのスキルはない)。

十年後、検索上位を占める大半の記事は「見た瞬間に理解できるようなイラストや図表が並ぶ」ようなものだ。

ユーザーはよりモバイル端末からページにアクセスするようになり、よりネット上でせっかちになる。とくに、検索エンジンからの流入ではその傾向が顕著になるだろう(情報収集のために記事にアクセスするときと、検索で何かを調べるために記事にアクセスするときではユーザーが記事を読む姿勢は異なる。後者では、とくにユーザーはせっかちで、瞬時に理解できるような記事を求めている)。小さい画面に文字がずらずらと並べば、それだけでユーザーは帰ってしまう(ブーメラン)。

ユーザーを満足させ、今後検索上位を勝ち取っていくのは「百聞は一見に如かず」を理解し、視覚的な分かりやすい表現にこだわったメディアだろう。

 

サイトデザインも重要

Webサイトのデザインも重要になる。しかし、検索ユーザーにとっての「良質なデザイン」とは、ただ「おしゃれなデザイン」のことではない。「このサイトおしゃれ〜」と思わせるデザインよりも、「読みやすく、分かりやすく、よく分からないけど読んでいて気持ちが良い」と感じさせるデザインこそが至高なのだ。

おしゃれなWebサイトやブログは当たり前のものになる。無料のブログサービスでも、HTMLもCSSも一切書けなくても、テンプレートを使って、簡単におしゃれなブログを作ることができるようになる。「おしゃれであること」それ自体には大きな価値はなくなる(凄腕デザイナーによる超オシャレデザインには価値はあり続けるだろうが)。

ユーザーを満足させるために必要となる能力は、ボタンをタップしたときに派手な動きをさせたり、関連記事をふわっとおしゃれに表示させるようなWebデザインスキルではない。今後Webメディア運営者に必要になるのは「見やすい」「分かりやすい」「なんか気持ちいい」「快適」なデザインとはどんなものかを見極め、それを記事に落とし込む能力である。最適な位置で改行し、最適な位置に最適な図表を差し込みようなスキルである。

もちろんデザインスキルだけに留まらない。メディア運営には、ユーザーが求めているものは何かを見極め、最も簡単に理解できる論理構成を考え、理解しやすい文体で、記事を作り上げていく「マーケティング」的な能力や「地頭の良さ」や「人生経験」や「文章力」が必要になる(もちろん、僕にこれがあると言っているわけでは一切ない。自分の心にグサグサとつき刺さりながら、震える手でこれを書いているのである)。

 

【まとめ】これからのSEO対策

長くなったのでまとめる。長期的な視点で検索上位を狙っていくためには、Googleを信じて、次のことを実践するべきだ。

  • 1にユーザー、2にユーザー、3にユーザー
  • そのために図表、イラストを盛り込んで視覚的に分かりやすく表現する
  • ユーザーにストレスを与える記事の作り方は極力ひかえる

ただし、現状Googleは記事数やキーワード密度なんかを見ている。現在有効なSEO対策を全て無視するのにはちょっと辛いものがある。そのため、ユーザービリティーを損なわない範囲で小手先のSEO対策をした上で、ユーザーに満足してもらうことを最優先にしたコンテンツ作りをするのが良いだろう。

 

【おまけ】というわけで僕も

ここまでべらべらと書いてきたわけだが、言うは易し行うは難し。というわけで、Googleさんを信じ、実際に知人とWebメディアを立ち上げることにした。

サイト名は「サルワカ」。

サルワカくんが、図やイラストを用いて、身の回りのありとあらゆることをサルでも分かるように分かりやすく解説するサイトだ。今回は、複数人での運営になる。各分野に詳しい人、イラストを描ける人もいるのでとても心強い。

 

↓記事ページはこんな感じ

f:id:tsukuruiroiro:20161207180557p:plain

↓説明には必要以上なレベルで図や画像を入れている

f:id:tsukuruiroiro:20161207180635p:plain

 

f:id:tsukuruiroiro:20161207180834p:plain

 

 

現状有効なSEO対策についても、詳しく説明した記事を上げた。

 

今後はもっと有益な情報を提供したいと思ってます。よろしければ、サルワカくんを応援してやってください。

f:id:tsukuruiroiro:20161207181441p:plain

→ サルワカくんをフォローする